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タイガーマスク基金の思い出

コロナによる給付金10万円を受け取った。

これをソッコー世の中のためになることに使いたいと思い「タイガーマクス基金」(タイガー奨学金制度)に全額寄付した。

それから数週間後、事務局の工藤さんから連絡をいただいた。
寄付は、大学4年生の奨学金として全額提供されたという。下記が大学生からの手紙の全文(承諾を得て掲載しております)

「私が大学に進学した目的は、将来難民支援の職に就く為の知識を身を付ける為です。
自身の家庭という閉鎖的な空間で虐待に苦しんだ経験が、ガザという閉鎖的な空間で苦しむパレスチナ難民とリンクし、心が動かされたことが動機にあります。現在はパレスチナ問題をきっかけに、世界中の地域で起こっている社会問題について学んでいます。

この度タイガーマスク進学支援に応募させて頂いた理由は、新型コロナウイルス感染拡大に伴いアルバイトの環境が変わり、収入が減少したことにあります。大学入学以来、奨学金とアルバイト代で学費と生活費のやりくりをして参りましたが、この度上記の理由からやりくりが苦しくなった為、応募させて頂きました。

卒業後の目標は、自身が社会構造の中で脆弱な立場を経験したことから受援側の視点を活かした支援者になることです。現在就職活動をしていますが、海外の開発援助を行う機関と、新聞社の記者職の選考を受けています。直接的、間接的どちらになろうとも、人生を通して機会格差の是正に貢献できる人間になることが目標です。」

少しでもお役に立てて、本当に嬉しい。

実は、タイガーマスク基金とわたしには歴史がある。
いまから12年前の2008年。わたしのメンターである天才編集者 内田勝さんの紹介で「タイガーマスク」の生みの親である梶原一騎先生の奥様である高森篤子さんを紹介してもらったのだ。
そのときに、ケネディ演説のミュージカルLPを探せないかと頼まれ、それを見つけたことから信頼を得た。このエピソードは高森さんがご存命の間、語られることになる。
http://tabloid-007.com/archives/51411282.html

↓下記に音源あり。
https://youtu.be/_FNj0-lU8sU

以降、梶原作品「巨人の星」「あしたのジョー」「タイガーマクス」のデジタル配信を手掛けさせていただき、いまでもLINE「タイガーマスク」の売り上げは全額基金に寄付されている。
http://sonydes.jp/pc/press/pdf/2014/0625_LINE_tiger.pdf

そんなある日、群馬の孤児施設に「伊達直人」(タイガーマスクの正体)を名乗る匿名の人から寄付があり話題になった。それがキッカケに高森さんは「タイガーマスク基金」の設立(2011年3月1日)を決めた。それまで高森さんは「自分の死後は、梶原作品のパブリックドメインにしたい」と仰っていたが、わたしは「これらのレガシーを世間に役立てるのは無料にすることではなく、社会資産として生かすことです」と力説した。

それが基金の設立の一助になったと自負している。そして、嬉しいことに理事長は仲良しの友だち安藤哲也さんというではないか!
http://tabloid-007.com/archives/51938145.html

そんな 12年の歳月を経て、この寄付が少しでも未来ある青年の役に立つのなら、こんなに素晴らしいことはない。

みなさん、これからも「タイガーマスク基金」をよろしくお願いします。
http://www.tigermask-fund.jp/