2019年11月29日、橘川幸夫さんの紹介で一緒にランチした。その後、彼のユニークな建築デザインを世界に知らしめるべく、ブランディングの手伝いをさせてもらった。

まずは、わかりやすいホームページの作成から始めた。実直で人当たりの良い柄沢さんは、自身の天才性を表に出すのを恥ずかしがる性格の持ち主だった。

アルゴリズム建築は、空間を自在に操るエッシャーの絵を現実にした魔法の手法だった。

その数ヶ月後、立派な本「アルゴリズムによるネットワーク型の建築をめざして」が出来上がった。アルゴリズム建築を増やすには、施主がいなくとも自分で作るしかないとの結論に達した。私は、設計図をNFT化して販売し、オフチェーンで実際の建築までしてしまおうと提案した。柄沢さんは、すごく興奮した面持ちで「それ、やりたいです」と言ってくれた。

結局、時間切れだった。

人生は短い。そして、それは自分ではわからない。だから、一日一生の気持ちで生き続けるしかない。

柄沢さん、あなたの新しい挑戦は必ず後世に残りますよ、と天国に向かって言おう。

心よりご冥福をお祈りいたします。

アルゴリズムによるネットワーク建築 | Network Type Architecture by Algorithm | Yuusuke Kar…