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Talked対談【世界征服を考えると、ヒトはもっと生きやすくなる 】(前編) イスラーム法学者 中田 考 x ブランドコンサルタント福田 淳

編集者の北尾 修一さんから聞いて読んだ本「13歳からの世界征服」が、タッチも軽やかでユーモアに溢れてて物凄く面白いかった!将来の不安や孤独を感じている子ども達に”世界征服”というテーマを与えることで、何をやってもいいのだ!と思わせる内容なのである。
そして、今回 著者の中田考先生と対談するに至った。この対談、本当に面白いので是非ご一読ください。
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Talked対談【世界征服を考えると、ヒトはもっと生きやすくなる 】(前編)
イスラーム法学者 中田 考 x ブランドコンサルタント福田 淳
中田:「引きこもりでいいんだよと。落ち込んでいる人間は、別に無理矢理元気になる必要もないので、そのままでいいっていうか。むしろ、そう思うことのほうが楽だということなんですよね、結局。
(中略)そもそも心配する必要がないというか。もちろん、日本の未来は暗い……ではあるんですが、とはいえ日本はまだ、全員飢え死にするような国でもない。ですから、ただ生きていればいいという感じです。
(中略)何もしてなくても、まあ貧しくても、一応まだ生活保護のシステムとかが機能しているので。そして最終的には、結局誰もが死ぬということなので。だから別に、心配しても心配しなくても、どうせ人間は死ぬわけですからね。
(中略)最近も、イスラム国なんかにも行っていましたが、世界と絶縁していることもあって、本当に貧しい。電話なんかも、たまたま隣国の、トルコなんかの電話が通じてるエリアだけがかろうじて携帯が通じる。水道もなくて、配水車が来るとか、そういうところ。それでも、それよりも苛酷な環境の、例えば今のガザとかパレスチナなんかもそうですけど、そういうのをいくらでも見てきたので、そんな国々に比べると、「なんでこんなことで心配してるんだろう」と思いますよね、日本は。
(中略)しかも、老後の心配とか、若い人が40年後の心配とかしてるわけですよね。何を考えてんだと思いますよね、本当に。本当に心配ごとをなくそうとしても、結局心配の総量は変わらない。それがどんどんバーチャルなものになっていく。40年後の心配なんて、多分全然、当たってないですよね。」
編集:井尾淳子
構成:田口みきこ
撮影:越間 有紀子
日程:2021年5月26日