アートフェア東京2010 :[S-des GALLERY] まとめ
S-des GALLERY collection
[2010 Spring / Summer]
* 今月末には、アマゾンや書店などで購入可能。詳しくは、ホームページまで
第5回目となる日本最大のアートフェア東京2010に [S-des GALLERY] (エスデス・ギャラリー)として初参加させてもらったので、ブース内容を紹介しておきたい。出展の意図については、S-des GALLERYホームページや雑誌「ギャラリー」(2010.3)、フリペ「arti_cle」をご一読して頂けるとありがたい。
まず、国際フォーラムの地下ブースに降りると、土屋秋恆の水墨画[Skull Butterfly] が出迎えてくれる。スカルは不気味なものではなく、守り神なのである。
下中=ブースの中にはいると、フィギュアイラストレーターのコミックをベースとした[ゾンビこども]たちが異彩を放っている。家庭内暴力で殺された子どもたちが大人に復讐する話なのである。一見、残酷な絵柄だがその豊かな色彩は浄瑠璃の色使いを彷彿とさせる(携帯コミック配信時に、内田勝(故人)がデハラ作品をみてそう喝破した)
下右=大久保亞夜子の日本を再起動し元気をだそうという[Melos]の日の丸のレッドが神々しい。オリンピックでの日本人選手の活躍からインスパイアされたらしい。
下左=彫刻家の島田忠幸の内側に金箔を施したアルミ犬[JerusalmⅡ]がドーンと待ち構えている。これは、犬に見えるがヒトでもある。ヒトは自分に鎧を着せ殺戮を繰り返す。だから、鎧の外側だけ提示することで自分たちの内面を再度見つめなおすことを問うている。
下中=土屋秋恆の御軸[Fluorescence Animals, Peace, Fuji]が伝統と現代を交差させる。水墨に都市の象徴であるカラスが蛍光ピンクのアクリルで加筆されている。
下右=Tomoe Hayamaの伊藤若冲とドラゴンボールの世界を融合させた[FRONT](注:写真は販売済みのため違う作品に差し替え)がポップな楽しさを魅せてくれる。Tomoeは、田宮のプラモデルのシールをイメージしたカッティングシートをキャンバスに重ねて貼っていく。貼ることが描くことなのだ。
下左=小町渉の強烈なパンク作品群。すべて色味の違うシルクスクリーンやポルノグラフィを利用したコラージュなど平面作品であるにも関わらず、ギターやドラムのパンキッシュな雰囲気を醸し出している。
下中=高橋治希の陶器の花の簾は実に繊細な作品[Tokyo vine -waterfall-]である。花や枝ぶりなどすべてのエレメントは、多治見焼で3週間かけて焼かれたものである。花の中には東京の風景が描かれている。
そして、最後は会場の通路側にあるtwitter’s birdの鳥をデザインしたサイモンオ・キシレイが初めて手掛けるシルクスクリーン[bird on a bunch]が話題になった。本作品はすべて完売。
8人の素晴らしいアーティストの参加で緒戦を大成功に終わらせることができた。次回は、香港、シンガポールを目指して準備をはじめる。