あたしには、誰にも言っていない秘密がある–島田佳奈『子宮の記憶』
家族って?愛って?命って?
17歳で、妊娠・出産した主人公の気付きの旅。
現在、10代の妊娠・結婚が増えていく一方です。
とはいえ、身近な存在ではないと思います。正直どこか他人事と感じている人の方が多いのではないでしょうか。
誰にとっても妊娠・出産は、一大事。人の命や、運命を左右する大きなこと。
彼女たちがどのようにして、出産を決意し、生きているのか……
好きな人の子供だからと安易に選んでいい道ではないはずです。
本作「子宮の記憶」では、熊本慈恵病院・こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)に取材を行い、直に命の重さを感じ、ストーリーに投影させました。そうすることで、10代の妊娠・出産のスキャンダラスな部分を取り上げたにぎやかし小説ではない、重みのある作品に仕上がっております。
本作をきっかけに、命の尊さや家族の大切さ、愛することの素晴らしさを考え直してみてください。
あらすじ
高校時代(17歳)に子供を産んだ主人公・操。
田舎で暮らす人々にとってスキャンダラスな出産は、一番身近な大人・母親の手によって隠蔽されてしまう。出産後、子供と対面することも叶わぬまま操は東京へ逃げるように隔離されてしまう。
誰にも心を開かず暮らす操に、やっと秘密を打ち明けられるかもしれないと思わせる存在ができた。爽やかな体育会系の同僚・康太だ。彼との出会いにより自分自身に目を向けるようになる操。
少女の無自覚な出産、そして大人の世界に入っていく操の気づきの旅が始まる。
「子宮の記憶」は下記URLで配信中!
著:島田佳奈
◆『子宮の記憶』配信URL
http://hitokoto.mobi/novel_t/index.php?novel_id=36
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