“のん”が、被災地から第二のふるさと岩手・久慈と歩んだ10年の道のり
“のん”が、被災地から第二のふるさと岩手・久慈と歩んだ10年の道のり
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朝は誰にも同じようにやってくる。
でも、みんなが同じ一日を過ごすことはない。
11年前のあの日も はじまりは同じ朝だった。
東日本大震災から11年。
多くの東北の人にとって、昨日まであったあたり前の日常が突如崩壊した日である。明日がこんなことになるなんて誰も想像していなかっただろうに。
人はこの世に生を受け、何もなければ80年くらいは生きるものと思っている。でも、そんな確約はどこにもない。
自然の力によって命を奪われることの無力感…。生き残った者は、誰にこの怒りをぶつければ良いのだろうか?
何の保証もないのが人生であることは判っている。だからこそ、生き残った者は、この命の儚さと尊さを実感し、一生懸命生きなければならない。
そして、毎日を本当に大切と思えることに捧げ、努力をしたいと思う。それが死者への償いになると信じる。
震災で亡くなった方とそのご家族、心の拠り所を失った方々と悲しみを忘れない一日にしたいと思う。
そして、一瞬にして生活の全てを失ったウクライナの人々が、一刻も早く平和な毎日を取り戻せるよう祈りたい。