ニッポンの新しいブランディングのキーは20世紀モデルにあり!?
ニッポンの新しいブランディングは20世紀モデルにあるのかもしれない。
アメリカからの視点で、日米の物価格差について考えてみた。
円安が止まらない。1ドル130円という話題にもなっている。100円だった時を考えると世界(ドル)から見た日本の経済価値は30%落ちているのだ。
1990年から30年間 日本はモノの値段が上がっていない。そして給与も上がらない。
アメリカは、30年間で2.5倍くらいモノが値上がりして、給与も連動して上がっている。
それぞれの国が独立した消費を完結して行っているなら、別にこの格差は問題にしなくて良いが、交易がある限り、いろんな問題が起きる。
ラーメンの値段で比較するとわかりやすい。日本で一杯1,000円のものが、ロサンゼルスでは25ドル。現在の為替126円で掛けると、3,150円。3倍以上する。でもラーメン好きのアメリカ人が東京で最高のラーメン食べたら1/3で超嬉しいわけだ!
むかし日本の景気が良かった時に、タイや上海にショッピングに行っていた感覚と同じなのだ。今の日本は、高品質な商品、部品、観光旅行…なにをとっても海外からみたら魅力でしかない。
コロナ前にインバウンド施策でやたらと京都にホテルが建ったが、コロナの閉鎖的な水際政策により 誰も来なくなった。その結果、いまは一泊2万円のホテルも3-5千円で泊まれる。
ロサンゼルスで一泊300ドル(37,800円)だと、せいぜいビジネスホテルにしか泊まれない。
わたしのようにアメリカで商売をしていると、ドルの視点で日本を見ることができる。日本は、資源を輸入に頼らざるを得ないものも多いが、安い人件費と高い技術力を持った国なので、国内で作られた自動車、鉄鋼、部品の輸出強化できる!ブランドのあるアパレルは高値販売でよろしい。もちろん今後の観光需要の増加にも力を入れなければならない。沖縄や北海道など国内不動産の海外向け売値は倍以上にすべき。エンタメも同様、カナダみたいにロケ誘致をアジア諸国(中国のコロナの早期収拾に期待!)に提案していくべきだ。
日本人が海外に出向いてもコスト高なので、なんでもかんでも国内で作って海外に高値で売る、を基本にすれは良いのではないか。つまり、20世紀モデル(1960-80年の日本を思い出す)が今こそ必要なのだ。
海外旅行はしばらくせんでよろしい。
追伸:
西側諸国が結束してロシアを封じ込めても、ルーブルの下落は一瞬で、すでにウクライナ紛争前の水準に戻っている。産油国(サウジまで!)がロシアと組んで(OPECプラス)いるからだ。一国もロシア制裁に加わってない。
理由は、アメリカ(バイデン)を嫌っているからだ。アメリカの都合で石油を減産させ価値を落としたり、都合が良い時だけ増産しろというからだ。脱炭素は、中東とロシアの富を失わせる。アメリカはシェールガスがあるから大丈夫、損を食ってるのは資源のない日本だけという状況だ。だから、誰もこの円安を助けてくれない。もうアメリカ国債を大量に売ってみるとか、あるいはビル・ゲイツが進めている新しい原発の研究を進めるとか。
日本は、もっと自国の戦略、いや己をちゃんと持ってやってよ!