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脳筋肉注射としてのAI | 株式会社スピーディ

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脳筋肉注射としてのAI

AIの活用が盛んになってきた。
わたしが大学生の時、調べ物をしようと思ったら国会図書館に行って専門書をコピー(著作権の関係で半分しかできないので二日に分けて行った)するか、神田の古本屋で一日かけて探すしか調べる方法がなかった。いま考えると探し物より寄り道の方が自分の知力を高めたような気もするが…。
インターネットができて、Googleができると調べ物は楽になった。Yahoo知恵袋などQ&Aサイトも役立った。
そして、今度はChatGPTができた。プレゼン資料の作成や膨大な文章の要約など手間を大きく省けるようになった。
しかし…
これらのツールで人類は賢くなったのだろうか?
使いこないしてる人は、確実に能力が上がっていると思う。そもそも調べようとする好奇心がないと便利なツールがあっても自分の能力を拡張することができない。どんな凄いツールができても、人間が自分の考えを持って、それを言葉(言語化)にできなければ誰にも伝わらない。
「言葉力」に尽きる。その「言葉力」を鍛えるためには、たくさんの本を読んで知見を広げなければならない。ネット検索は、ネットの中の知識のみをベースにしている。地球の歴史にはネット以外の「知」も存在するわけで、いやむしろネット以外の「知」の方が多いだろう。だから本は廃れない。AIも、ネットにある「知」をベースにしているという点に於いて検索のベースとなる「知」と変わらない。しかし、AIはネット以外の「知」を人間が注入できる。その学習機能に未来がある。よちよち歩きの子供が立派にサルトルを理解でき咀嚼できるような大人になる。人を育てるのが上手い人とそうでない人で差がでるということだ。
能力のあるクリエイターが、AIにプロンプト(材料)をインプットし、その返答に対して、さらにクリエ(追加質問)を重ねることで、AIは育つ。検索のようにデータベースをインターネットだけに依存していないところに新しさがある。AIは、リアルな人間の能力を学習していくわけだ。馬鹿なインプットをすると、自分を拡張できない。(自分が馬鹿だとAIも馬鹿のまま)知らない情報を付加していく事で成長する。だから、頭いい人が使いこなすと、より凄い結果が生まれることになる。AIは、例えは悪いが筋肉増強剤のようなものだ。運動できる人がより超人になる。そうでもない人は、特に凄くはなれない。AIは、人の能力の差を広げることになる。
AIを活用して生きるには、人が自らの好奇心を全開にして、五感で感じ、何か新しいことに挑戦する自分でなければならないと信じる。