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伝説の歌手&絵描き ミッキー・カーチスが3回目の個展開催中!(11/17まで!)

坂井直樹さんのコラムで、とっても素敵にミッキー・カーチスの生き様を描いてくれてます。

【日記的エッセイ_200】ミッキー・カーチスという風
名寄の風は、都会のそれとは違う。
柔らかく、どこか笑っているようだ。
その風の中で、ミッキー・カーチスは今日も絵を描いている。
かつて、彼はステージの上で火を噴くような声を持っていた。
ロカビリーという音楽を、誰も知らなかった時代に日本に叩き込んだ男。
革ジャンを羽織り、世界を挑発していたその青年が、いまはアトリエで静かに筆を運ぶ。
キャンバスの上には、遠い轟音の残響が色に変わって広がっている。
脳出血の後、医者に「余命七か月」と告げられたとき、彼は少し考えてから言ったそうだ。
「じゃあ、七か月あれば新しいシリーズが描けるな」と。
その軽さが、ロックだった。
音楽のかわりに、いまは色が鳴っている。
彼の赤はギターソロのように歪み、青はステージの余韻のように静かだ。
線の一つひとつに、あの時代の“叫び”が眠っている。
会いに行くと、必ず笑って言う。
「老いるのも、練習だよ。まだ下手だけどね」
その言葉に、僕は何度救われたかわからない。
老いを恐れず、絵筆で生を鳴らすその姿は、まるで“静かなロカビリー”だ。
時代が遠ざかるほど、彼は自由になっていく。
彼のアトリエの窓の外には、風が走る。
その風は、あの頃のステージの音と、少しだけ似ている。
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ミッキー・カーチスの個展は、11月7日から11月17日まで展示やってますよ。
オープニングに来れない方もぜひ期間中お立ち寄りくださいませ。

https://spdy.jp/art/s157314/

場所:Y2 STUDIO
東京都渋谷区代々木4-28-8 代々木村田マンション501
初台駅から徒歩5分!

会期:11月7日~11月17日 12時~19時全作品、ご購入いただけます!

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