スティーブ・ジョブズが愛した陶芸作家 釋永由紀夫のアトリエを訪ねて
釋永由紀夫さんの陶器は、自らが見つけた富山の粘土層から採取した10トンあまりの白土からつくられている。
彼の器の漆黒は宇宙を表す。
そして剣岳の峰にある水面を模した焼き物は天を写し出す。
1994年4月11日、京都に旅行中だったスティーブ・ジョブズ夫婦(当時はNextSoftware社長)は、ギャラリーで展示中の釋永由紀夫の作品と出会い意気投合した。
その後、1995年にAppleに復帰して開発したiPodなどのアイコンの原型を釈永に作らせたのだ。
以降、10年間 ジョブズが病で倒れるまで、彼らのやりとりは続いた。
裏山をくずしたときに、この純白の粘土層を発見した。
釋永が20代のときに修行した韓国の上り窯を改良して作られたもので、年に1-2回 火を入れる。
スティーブ・ジョブズが、appアイコンのイメージを作るために制作を依頼した皿。
ジョブズが、当時「トイ・ストーリー」のプロモーションで来日した時に釋永にギフトしたアートブックである。
中央の白くとんがった作品は立山連峰の雪山にインスパイヤされた「白六稜 桃太郎」
右は剣岳1000mにある水溜りにインスパイヤされた「地塘皿」(餓鬼の田)