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「デジタル・ノマド」(多拠点生活)という生き方

コロナ禍にあって、4月2日から6月2日まて2ヶ月間沖縄で過ごし、リモートで会社経営できることがわかった。

その間に東京のオフィスを無くし、スタッフには労働時間ではなく成果を重視する姿勢を明確にした。毎週月曜日のZoom会議が定例となり、それ以外は、何か用事があったら電話で話す。手間がかかるのでメールは出来るだけ使わない。短いやりとりはLINEなどのメッセンジャーを活用。でもやはり”いますぐ解決”には、電話が最高に便利なツールと思う。

コロナ前から年の半分は東京にいなかった。東京以外にもロサンゼルス、珠海・横琴新区、エストニアに会社があるので、曜日や時間や地域に囚われず仕事はしてきた。沖縄生活は海外出張が長引いただけ、という感覚だ。

コロナ禍の2ヶ月で、沖縄で自然を楽しみながら、働き方改革、出版社立ち上げ、オンライン・ライブ事業スタートに加え、自著の執筆もできた。
その背景には、やたらの優秀なスタッフがいる。そのおかげで、なにもかもスムースにことは進むのだ。みんなに感謝だねぇ!

新型コロナウイルスの感染拡大に伴ってリモートワークが広がり、住むという概念が一変した。全国を転々としながら暮らす「デジタル・ノマド」(多拠点生活)という生き方が現実味を帯びてきたのだ。デジタル・ノマドもDX(デジタル・トランスフォーメーション)の一環と思う。

こういう生活は、ICT(Information and Communication Technology – 情報通信技術)の基盤なしに成り立たない。
そもそも都会の機能とは、多様なヒトやモノが集まることで、高度に成熟したコミュニティが作られるところにある。ポストコロナでは、5G回線を追い風に、都会じゃなくてもバーチャルに都会を作り出すことができるようになる。
その上で都会離れが進み、移動慣れした人が増える。これは地方のシャッター街が活性化するということではなく、強い通信網の場所と快適な暮らし(すぐに生活できる家具付きの家、豊かな自然など)が提供されていれば、どこでも良いということなのだ。

デシダル・ノマドを快適にするための星野リゾートの取り組みや、全国に広がる空き家を月額4万円の住み放題(サブスク)に変えて提供するADDress(アドレス社)などは、ポストコロナの有力企業といえる。

これからの地方は中途半端に東京を真似しないで、以前のような自然を復活させ、5G環境の”街ごとエアビー”みたいな計画を進めるべきじゃないかな。以前、オーストリアの第3の都市リンツで、普通の住宅街に池を作って、みんなが楽しんでいる様子をみて、素敵だなあと思っていた。こんなことが日本のあちこちで起きることを期待している。