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本日、2月12日(建国記念日)にまつわる長い歴史

歴史の長い日本にとって実際の建国日はよくわかってない。なので建国神話をもとに初代天皇とされる神武天皇の即位日(紀元前660年1月1日)を明治に新暦に換算した2月11日を記念日とした。
たいていの日本人はアメリカ人ほど建国記念日を祝うことなく過ごしているが、これには戦後の歴史がある。

もともと、明治から昭和20年まで「紀元節」として当たり前のように祝われていたこの日は、戦後、ダグラス・マッカーサー連合国軍最高司令官が率いるGHQ(連合国最高司令官総司令部)によって廃止された。

戦争に負けた日本は、戦勝国に占領され、民主化と称して多くの改革を迫られた。国民の祝日見直しもそのひとつ。初代天皇の即位日を祝う習慣を残せば、天皇を中心に日本が結束を固めてしまう。再び軍事大国になることを懸念したのである。

戦後敗戦した日本を統治していたマッカーサーは、これからの日本の行末を決めるプランの期日を2月12日と定めた。それは、マッカーサーが敬愛し、彼の執務室にも肖像画が飾っているリンカーンの誕生日でもあった。それらを重ねると、マッカーサーにとっては、2月12日は新しい日本を造る日と考えたのではないかとも邪推できる。

その後、1957年(昭和32年)2月13日には、議員立法として「建国記念日」法案は、9回の提出と廃案を繰り返すも、成立には至らなかった。

結局、1966年(昭和41年)12月9日に佐藤内閣は「建国記念の日は、二月十一日とする。」とした「建国記念の日となる日を定める政令」(昭和41年政令第376号)を定めて公布し、即日施行した。最初の議員立法から10年近い月日が流れた。

単なる祝日にも実に歴史がある。