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Speedy CryptoArt 【簡単にわかる!】NFTアートの代表的な13作品紹介 (更新 2021年9月27日)

◆ NFTアートブームのきっかけとなった作品!

(1)アーティスト: BEEPLE
作品: 「5,000days」
落札価格: $69m(手数料込みで75億円)
プラトフォーム: クリスティーズ
落札日 : 2021年3月11日

内容: 売れないデジタルアーティストが5,000日間休まずデジタルアートをTwitterで上げ続けた作品。

名門クリスティーズ(DXでは先進的な企業)が、二週間に渡ってオークションを行い、最終日は2,200万人がオンラインで競りを視聴。
$69m(手数料込みで75億円)で落札された。

これは歴代3番目の高値。
ちなみに、1位はジェフ・クーンズ、2位はデビッド・ホックニー。

参考(2021年3月20日記事)
クリプトアート(NFTアート)が、現代アートをマネーゲームに変えた! http://spdy.jp/news/s9774/

 

◆コミュニティ価値を創出

(2) アーティスト:世界中の70人の非公開アーティスト(有名・無名混在)がマスクをテーマに作品をつくる
(総数16,384名)

作品: 「Hashmask」
落札価格 : 420イーサリアム(約6900万円)
落札日: 2021年2月7日
マーケットプレイス : 「OpenSea」

内容 :
アートの命名権にトークンが利用
このコレクターの独自コミュニティ(購買のトークンないと入れない。ある意味では新しいサロン)が成長。「ユニコーンマスクオーナー会」と呼ばれている。

 

◆ 最古(2017年)のNFTプロジェクト

(3) アーティスト: 2017年春、John Watkinson(ジョン・ワトキンソン)とMatt Hall(マット・ホール)

2017年6月までに、新興イーサリアムブロックチェーンイベントのために、遊びでヘアスタイル、帽子、メガネを持つ1万体のキャラクターを作成した。

作品:1万枚のアイテム

入札価格 :3億3200万ドル(約365億円)2021年8月現在
クリプトパンクス1個あたりの平均価格は19万9069ドル(2,190万円)

内容: NFTがブームになる4年前の1万枚ドット絵作品の一枚(クリプトパンク 7610)をVISAが購入(49.50イーサリアム=15万ドル=1,700万円)したことで高騰。

 

◆ディープラーニングしてAIが描いたアート

(4) アーティスト: AIロボット「Sophia」
Andrea Bonaceto氏と共同制作
作品: 「Sophia Instantiation」

落札日 : 2021年3月25日
落札価格: 68万8888ドル(約7500万円)
マーケットプレイス : Nifty Gateway

内容: Sophiaは内蔵のカメラを使ってBonaceto氏のアート作品の顔や表現形式を処理し、ニューラルネットワークによって独自のスタイルの作品を完成させた。

 

◆有名人が遊びでやって、途中で辞めた!

(5) アーティスト:イーロン・マスク(テスラのオーナー)

作品: 「HODL」暗号資産で長期保有を示す隠語(数秒のクルクル回る動画)
入札価格 : 112万ドル(約1.2億円)→その後、販売を中止

マーケットプレイス :
内容: 作品はダイヤモンドの手と柴犬(おそらくドージコインを表している)、月、暗号資産で長期保有を示す隠語「HODL」の文字で飾られたゴールドのトロフィーが描かれている。ハウスミュージックに合わせて回転し、輝きを放っている。

いつもながらのジョークを交えたスタイルで、マスク氏は「NFTについてのこの曲をNFTとして売ります」とツイートした。

 

◆名画の所有権をNFT化

(6) アーティスト:パブロ・ピカソ
作品:『ベレー帽の少女』1964年制作

入札価格 :368万ドル(約4億円)の価値がある絵画
2016年の最後の売却時の価格は248万ドル(2.7億円)

マーケットプレイス : スイスの銀行シグナム+アート投資企業のアルテムンディと提携。同銀行のデジタル資産取引プラットフォーム「SygnEx」でセカンダリ取引も実施される予定だ。

内容: 絵画の所有権を分割した株式を、1株6000ドルで提供。
所有権を表す株式は、トークン化され、ブロックチェーン技術を介して発行される。これにより幅広い投資家が、作品の所有権を得られる。
取引はシグナムのネイティブCHFステーブルコインであるDCHFを使い、スイスフラン(CHF)で決済される。絵画の分割所有権はスイスの法律で認められる。
実物の絵画は売却されず、展示のため美術館へ貸し出されていない時は、高度なセキュリティの整った施設で保管される。

 

◆世界的アーティストがNFT通貨でアート経済圏を作れるか実験

(7) ダミアンハースト「カレンシー」プロジェクト(2021年7月)
→現在、81億円価値(一次25億円+二次56億円)

1万枚のリアルな絵を書いた。これだけで凄い!
https://currency.nft.heni.com/

それらの絵にデジタルのアナログで施策を講じた。
http://spdy.jp/news/s11413/

デジタルでは、一枚ごとの作品の履歴を完全にデータ化。ドットの数、色などがわかる。
https://currency.nft.heni.com/rarities#color

アナログでは1点ものと証明するための9つの施策を講じた。
サイン、裏写り、ハンドメイド紙、マイクロドット、エンボス、手書きタイトル、アーティスト透かし、ホログラム、ハーストのロゴの透かし。どこまでも一点モノにこだわる!
http://spdy.jp/news/s11958/

購入者は、仮想通貨かクレジットカードで購入。ただし、クレジットカードで購入した人も、NFTで納品されるので、仮想通貨の口座とウォレットの設定をしていないとデジタル納品されない。

購入した人は、1年以内にデジタル(NFT)のまま保有するか、アナログが洗濯しなければならない。デジタルを選ぶとアナログが破棄され、アナログを選ぶとデジタルデータが破棄される。

購入者の結果をサイトで常時閲覧できる。これにより、本作品の相場感が生まれた。ここが大事。
http://spdy.jp/news/s12307/

 

◆ 8歳児が夏休み研究で描いたら売れちゃった!

(8) アーティスト : Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)

作品:最初の作品3枚を0.006イーサ(当時の値段で約2300円)」で売り出した。(2021年8月25日)

一次販売: 300万人フォロワーを持つDJリル・ミケーラ(Lil Miquela)のプロデューサーでもあるトレバー・マクフェドリー(Trevor McFedries)が1.2イーサリアム(52万円相当)で購入。(Opensea)

二次流通: スティーヴ・アオキがOpenSea経由で、3枚240万円(1枚80万円)で購入し話題に。

 

◆NFT住宅50万ドルで販売、現実にも建てられる!

(9) 作品名:「マーズハウス」(Mars House)
アーティスト:クリスタ・キム(Krista Kim)
クリップの音楽をスマッシング・パンプキンズのジェフ・シュローダー(Jeff Schroeder)が担当

購入額: 288イーサ(5,500万円)2021/5/16
マーケットプレイス: スーパーレア(SuperRare)

購入者は、代金と引き換えに3Dファイルを受け取り、それらを「メタバース」上にアップロードできる。

この家は、トロント在住の購入者で、イーサ(ETH)と引き換えに、NFT作品の3Dファイルと音楽が流れるビデオクリップを受け取った。

購入者は、メタバース「ディセントラランド」(Decentraland)にアップロードしてアバターが住む家として使用できる。仮想世界としての火星に建てられたこの家は、ほとんどがガラスでできているようだ。

この家は、購入者のメタバースにアップロードできるだけでなく、物理的な世界で再現することもできる。

不動産市場の専門家によると、NFTの不動産はブームになる可能性があるという。

 

◆ 世界初!VRアーティストが作ったVR空間が売れた。

(10) アーティスト:VRアーティストせきぐちあいみ

VRアート作品: 「Alternate dimension 幻想絢爛」2021/03/25

落札価格: 約1300万円
マーケットプレイス: OpenSea

せきぐちあいみは、2016年からGoogleティルトブラシを使ったVR映像作品を発表し続けている。

 

◆村上隆が108作品(煩悩の数)を販売するも挫折

(11) アーティスト: 村上隆

作品: 「Flower #0001-#0108」108枚
制作年度: 2021/03/30
落札価格: 発売中にキャンセルとなる。
マーケットプレイス: OpenSea

内容: ファミコンを彷彿とさせる24×24ピクセルで表現された作品。1日に12枚ずつリリースされ、煩悩の数にちなんだ108点が揃ったところでオークションが開始されたが、結局は販売停止へ。

「著者と提携している企業が提供するゲームやメタバースサービスで作品の画像を使用することは許可されています」と説明していた。

 

◆ 勝手に自己複製するNFTが4億円超で落札

 

(12) アーティスト:「Mad Dog Jones」こと、デジタルアーティストMichah Dowbak氏
作品: 「REPLICATOR(自己複製装置 )52秒の動画
マーケット:英老舗オークションハウス「フィリップス」

落札 : 340万ドル(約3.7億円)
約414万ドル(約4.5億円)手数料も含む

内容: 視覚的には、オフィスに設置されたコピー機の映像だが、
この作品自体が約一年間、新たにNFTを生成し続けるように設計されている。

自己複製するロジックがコントラクトにプログラミングされており、複製タイミングや、所有権ルール、複製される世代数、さらに一定の回数以上複製されないようにする設定されている。新たなバージョンNFTが生成されるために、元の作品と少しずつ違ったディテールを持つようにするアルゴリズムも組み込まれた。生成されるアートワークの合計は最終的に、75から300と予測されている。

 

◆ LOOT 参加型でコミュニティが広がる設計の世界観を構築

 

(13) アーティスト: Lootを作ったのはVine創業者のドム・ホフマン。
2021年8月28日の彼のツイートで全ての始まり。
https://twitter.com/dhof/status/1431316631934967815

作品名: LOOT
LOOTとは、RPGゲームで使われる装備がランダムに8個リストされたテキストデータ。これが8,000個(Bag)が用意された。
「大勢の人がメタバースで使えるものを求めていたので、どこでも使えるものとして(LOOT)を作り、ただで提供してみたら、市場で何が起きるか見てみたかった。」
この時点で世の中にLootというゲームがあったわけでも、ストーリがあったわけでもなく、Lootに関連するものは何もない中で、ただこのテキストデータだけが発行された。
このなんでもない、ただの言葉のカードがDecentralizedされたコミュニティによってどこまで広がり、成長するのかを試すプロジェクト。
具体的にどんなもの?
https://opensea.io/collection/lootproject

このカードには従来のNFTアートのように画像はなく、ただのテキスト。このカードを手にした人が自由に解釈できるように意図的に画像などを省いた。
各カードはプライマリーにはNFT化されておらず、スマートコントラクトだけをDomは用意し、作品を入手した人が、自己責任で各自ガス代を払ってNFT化することが条件だった。(作品は無料)
始まりは、Domが自身のTwitterで”LOOT”と題して上記内容を箇条書きし、スマートコントラクトが見れるOpenseaとEtherscanのリンクが貼られただけ。
彼のファンがそれに注目し、Drop直後の時点で用意されていた7777個のBagはすぐにほぼ配布完了。(残りはDomが保有)
https://www.lootproject.com

ここで起きた現象:

1)すぐ転売開始
Drop開始後5日後には$4600万ドルで転売。その後下がるも最低でも2万ドルからオークションに出回る。

2)Lootの内容の画像化(AIも参加!)
RPGで使うような装備なので、それを装備したキャラや、備品などを描いた画像がでまわる。人によって描かれたり、AIが描いたり!
人が作成した作品例
https://twitter.com/supergremplin/status/1432443098974461956?s=20

AI 作成例
https://twitter.com/moesalih_/status/1433141553443352576

3)コミュニティが立ち上がる
同じ持ち物をもつ者同士がそれぞれに自発的にコミュニティを作り出した!
例えば、入手したLOOTに”Divine Robe”が含まれた者同士が集うコミュニティができた。
コミュニティに参加するには、Divine RobeのLootを持っていることが条件で、コミュニティに入る前に、Walletに接続する必要がある。
そこで、コミュニティに参加したい人に向けて、独自に開発されたカードの販売マーケットもオープン!
https://www.lootproject.com/resources

例:Divine Robeのコミュニティでは現在100個のBagが転売されており、フロア価格14.9Eth。高い時で39−45Ethまで高騰!
https://robes.market/

4)Synthetic Lootが出現
Domが用意した8000個が高額で取引されるが、これだと普通の人も参加できない。。。ということで、Synthetic Loot(シンセティックルート)が出現。
EtherumのWalletを持ってる人なら誰でも入手できるもの。

5)9/2にLoot用のToken発行!AGLD(Adventure Gold)
LootBag1つに対して、10,000AGLDが無料で配布された。
1AGLDの変動
9/2(発行) =43.96円 9/3 = 795円に高騰(これが最高) ここから徐々に下がる 9月9日 = 247.87円
https://coinmarketcap.com/ja/currencies/adventure-gold

今後
このLOOTがコミュニティによってどこまで拡大していくのか、DecentralizedのままMetaverseが出来上がっていくのか、が期待されている。
これまで、アーティストがNFTの価値を提唱していたが、今回の試みは、コミュニティ/ユーザーがNFTの価値を決めていくという、NFTのパラダイムシフトが起きた!として騒がれている。
https://twitter.com/tandavas/status/1432802983528448000