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Speedy CryptoArt: ダミアン・ハーストが作るNFTアートの相場

Speedy CryptoArt(本社: エストニア)が、ダミアン・ハーストの作品(NFT)を正式に販売開始!
デジタル時代でなければ、こんな凄い事は、すぐ実現できないよね。
ダミアン・ハーストは、自分が仮想通貨を使った銀行を作れるか?というコンセプトで22万円($2,000)のドット絵シリーズ「The Currency」(通貨) を1万枚(時価総額22億円)制作。*詳しい制作方法は下記参照。
NFTを選ぶとリアル絵は破棄され、リアルを選ぶとNFTが破棄される。この非情な選択を購入者がどうしたか後日発表するらしい。ダミアンは「みんながNFT選んだらどうしよう!」と冗談っぽく言っている。
現在、Openseaというマーケットプレイス(NFTアートの有力なプラットフォーム)では、1,636枚のダミアン作品が出品されている。9月4日現在。
プライマリー(ギャラリーなど一次流通)での販売価格が22万円に対して、発売後2ヶ月弱でセカンダリー(オークションなど二次流通)で602万円(14イーサリアム=43万円)程度でオファされており、落札価格は300万円前後(7イーサリアム)くらい。仕入れに対して14倍の値段になっている。
ここで面白いのはアートコレクター側から見た価値の話しではなく、投資家側から見たらNFTアートはどう見えるのか考えてみた。
制作総数(発行貨幣)の16%がNFTで既に流通されている。(Opensea以外にも出ているだろうから、実際は2割を超えるのでは?)
デジタルはアナログより流通しやすい。これがクリステーズやサザビーのオークション(セカンダリー)ならもっと販売準備に時間がかかるだろう。でも、NFTならOpenseaなどのデジタルマーケットプレイスで一瞬でセカンダリー(再販)に出せる。
ダミアン・ハーストの「The Currency」は、すでに1,600枚を超える出品がされていることで、投資家にとっては安定した”相場感”が出来たと思う。ここが大事で、単品で作ったNFTアートだと絶対価値しかわからないので、アート好き以外の投資家にはそのアートの良さや価値がわからない。だから、1円でも1億円でもいいようなものは、相場がないので値段がつかない。つまり、価値にならないわけだ。
貨幣はもともと国家が発行することで信頼が出来、流通価値が生じる。これが相場の構造である。南米のエルサルバドルは、自国通貨が以前から使われず国民は米ドルを使っていたことから、大統領が基軸通貨をビットコインに変える決断をした。IMFはその政治判断を良しとしてないが、こればっかりはマーケット需要が決めることだろう。
話を戻そう。
ダミアン作品のリアルの絵は購入者にまだ届いてないので、リアルの転売価値は不明だが、数年後リアルとデジタルのどちらに価値があるのか比較するのも見ものである。因みにわたしは二枚所有しており。一枚はデジタル、一枚はアナログと決めている。
今後、NFTアートが市民権を持つためには、素晴らしいコンセプトのクリエーティブであることは必須だが、それに伴う作品の”相場”が作れるかがキーになる。
◆参考記事
ダミアン・ハーストが突きつけるNFTアートとリアルアートとの究極の選択 (2021年7月19日)
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