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【全公開】 プロデザイナーによるAIを活用したロゴ制作の全過程(プライベートヴィラ沖縄百名) | 株式会社スピーディ

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【全公開】 プロデザイナーによるAIを活用したロゴ制作の全過程(プライベートヴィラ沖縄百名)

プロのデザイナーである三沢紫乃さんと組んでAIをフル活用した「ヴィラ沖縄」ロゴを制作したので、その経緯をまとめた。AIでロゴクリエーティブを作るのは難易度が高いので、参考になると思う。

AIは、プロの能力をより拡張させるが、決して素人をプロにはしない。
また、私の仮説では画像生成AIの活用は、アートよりデザインに適している。なぜなら、デザインはクライアントがいて、明確な意図があって、ゴールがあるからだ。一方、アートは自らがクライアントなので、明確なゴールがなく説明すべき設定が存在しない。

デザインをつくる一番大事なことは、クライアントの要求の明確化である。むかし、テレビCMを受託制作するのに関西のオーナー企業の社長がやってきて、「なんか、パーと世の中明るくなるCM作ってくれ、任せるから」と言われ好きに作ったら怒られたw。まず、人はみんなセンスが違う。「パー」というイメージも違うし、クライアント自身も「パー」のゴールが明確でないため、結局無駄なやり直しが生じた。

まず、ゴールのイメージの言語化である。単純に「ハワイっぽく」と言えば属性はかなり狭められる。「温かみ」「手作り」「健康」「チョコ」など、属性情報を絞り込んでいけば、かなり具体的なクリエーティブな作業はできる。

….が、それだけでは、凡庸なモノマネデザインしか出来ない。

先日、天才棋士 藤井聡太さんの将棋対戦で「AI」が先手を読み続けていた。次の手の有効性をパーセンテージで表す。リアルタイムで出ていたAIによる優勢判断で対戦相手の村田六段が98%、藤井七冠が2%という判断が出た。藤井はその危機を克服し優勝した。

つまり、AIは昨日の連続でしか明日を占えないが、天才棋士は右脳の赴くままに突発的な手を打つことができる。この瞬間が最高のクリエーティブを作り出すのだ。

デザインも一緒で、最高のデザイナーが右脳発想の奇手を打ち出した時に、輝かしい一流の仕事ができる。クリエーティブの世界においては、AIは作業の効率化だけではなく、人間能力の飛躍を実現させるツールなのである。

さて、沖縄ヴィラの制作プロセスについて、紫乃さんが丁寧にまとめてくれた。
最初に組み立てたリゾートとヴィラのコンセプトから、228回の画像生成をプロンプトやバリエーションのワードを色々な方向に広げながら繰り返し実験し続けた結果、最終的に大事な12個のコンセプトを含むロゴが出来上がったという流れが分かる資料になっている。

プロがAIを使い、そのクリエイティビティを拡張するためには通常の能力以上の手間がかかるということだ。現在のAIを語る流れの中で時間短縮や資料作成の合理化のような使い方が多いが、こと「AI+クリエーティブ」については、クリエイターに多くの手間がかかるのだ。そして、その手間が、プロにしかできない右脳作業ということになる。

いくつかのプロンプトを入れたら、自動的にロゴでできました!ってレベルのクライアントなら、AIをオモチャみたいに使えるかもしれないが、所詮たいしたデザインは出来ない。プロのアウトプットを要求する場合は、逆に人間も普段より大きな動機と技法が必要になってくる。

下記のスライド、ぜひ見てください!AIとの制作過程をここまで公開してるケース少ないです。