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久米島で見つけた、1億2,000万円の無人島・一着島。「行けない」と言われた島にAIを使って上陸してみた。そこには45年前の生活の痕跡と、動く写真の奇妙な怪談が残っていた。

久米島にひっついている一着島(いっちゃちじま)という無人島が売りに出されていたので行ってみた。→訳すとスピーディ・アイランドじゃない🤣
1億2,000万円、約16,753坪。島がまるごと一つ、という単位で売られている。しかも、何年も売れていない。地図で見れば、久米島にほとんどくっついている。まずは渡り方を知らなければ話にならないので、島の人たちに聞いてまわった。全員が同じことを言った。
「あそこには行けないよ」
昔は島の手前の海岸まで道路があったのだという。だがいつのまにか、その道はなくなった。道が消えれば、島も消える。目と鼻の先にある島が、そうやって島の人たちの生活圏から外れていった。
衛星写真をAIに読ませた。道がなくなったのなら、なくなった道の跡を探せばいい。Googleマップの航空写真を引き延ばし、AIに照合させた。植生の色と密度がわずかに違う筋を、海岸に向かって拾っていく。そして、一本、見つかった。かつての道が草に還り、獣道として残っていた。
あとは潮だった。渡れるのは干潮の間だけ。海の高さが下がっているそのわずかな時間にしか渡れない。潮位表とにらみ合って、時間を決めた。見つけた獣道を草をかき分けて進み、海に出て、そのまま歩いて渡った。
滞在時間を見誤ると戻れない。
これが「行けない」の正体だった。渡れないのではなく、渡れる時間が短い。島に立った瞬間から、こちらは時計と勝負している。無人島に上陸したという高揚感は、腕時計を見た瞬間に、そのまま焦りに変わる。
陸の道は草に還り、海の道は一日数時間しか出ない。この島は、二重に閉じている。
タクシーの運転手が45年前の当事者だった
島の話をしていたら、タクシーの運転手さんが想定外のことを言った。「あそこ、僕、水道管引きましたよ」45年前。当時20歳。バイト三人で、島まで水道管を通したのだという。雇い主は当時すでに老人だったとか。そして無人島ひ家が建った。その家は、年月を経て台風で消えたらしい。10メートルの波が来て無くなったという。家が建っていたのは、久米島に向いた穏やかな側ではなく、太平洋側だった。眺めを取ったのだろう。
そして写真の話
もう一人、観光船のスタッフからこんな話も聞いた。漁師が一人で、釣りのために船で太平洋側から渡った。島に上陸して崩れた家の跡を見た。壁も屋根も落ちた家の中に、写真が一枚、飾られたまま残っていたという。
その写真の中の人が、動いた‼️というのだ😱
写真立てが揺れた、という話ではない。写真に写っている人が動いた、と言うのである。彼は恐怖に駆られて、すぐに船に戻った…。
僕はこの話を、否定も肯定もしない。ただ、この手の話が出ること自体が、島の性格を物語っている。沖縄では、無人島や打ち捨てられた場所は、もともと「近寄らないもの」として扱われる。「あそこには行けない」という言葉には、潮の話だけではないのかもしれない。
そしてもうひとつ、僕が引っかかったのは怪談の部分ではない。写真が残っていたということは、家は流されたのではなく、屋根が飛んで中身が置き去りにされたということだ。誰も片付けに戻らなかった。つまりあの島には、45年前の生活がそのまま置いてある可能性がある。
45年前の家の基礎と、水道管の跡と、動いた写真が置き去りになっている。陸の道は草に還り、海の道は一日数時間しか現れない。売りには出ているが、何年も買い手がつかないままである。
不動産としてどうかはさておき、物語としてはもう完成している。

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