ネット世界のウイルスは、現実のウイルスと同じく世界を壊している。
NHKスペシャル「デジタル VS リアル」第1回〜フェイクに奪われる“私
たいへん興味深かった。
フェイクニュースは、SNSを通じてウイルスのように次々と伝搬してしまう。
まるで、現実の新型コロナウイルスの広がりと同じである。
Virus(日本語のウイルスは英語発音だとバイラスとなる)とViral(バイラル)は、同じ語源。
また、フェイクニュースの拡散スピードや広がりも、現実ウイルス拡散と相似系にみえる。
フェイクニュースは、リアルニュースより20倍早く伝わると言う。
マサチューセッツ工科大学 シナン・アラル教授によれば「驚き、嫌悪感、怒りの感情はすぐに人々を”拡散”という行動に突き動かしてしまう」
こうしたフェイクに対して、ファクトチェック(事実確認)していっても、間に合わない。
これを食い止めるため、いろいろな施策が講じられている。
NPO「真的假的Comfacts」は500人のボランティアを活用して、真偽不明の情報の事実を確認するのではなく、反対意見や違う意見の記事をAIが探して24万人の登録者に送る。
異なる意見を同時に提供することで、自ら考える力をつけさせるという。
メキシコのフェイク王といわれたフェイク拡散を商売にしているカルロス・メルロ氏は言う。
「無責任になんでもシェアしてきたのはSNSのユーザーです。みんなが、もう1分だけでも記事を読んでいたなら、多くのフェイクはなんの影響も与えることはできなかったでしょう。こうなったのは自然なことなのです」
われわれは、ネット上の「無症状感染者」であるということを自覚すべきなのかもしれない。
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