ヴァーチャルヒューマンが生きる場所
Courtesy of The Procter & Gamble Company
最近、IMMAなどヴァーチャルヒューマンと呼ばれるタレントが世界中で出始めている。
これは、3DCGで作り込んだ架空の人間のクリエーションをさす。
ヴァーチャルヒューマンのタレントは、不倫もクスリも起こさないが、では人間のタレントとして代替え可能かというと、これはまた別の問題ではないかと思う。
数年前、アクション映画大賞にある有名女優が選ばれた。しかし、その俳優は、志穂美悦子さん(有名なアクションスター)のように自分の体をはってスタントをこなしたのではなく、すべてCG技術によって作られたアクションだったのだ。
正当なディープフェイクとでも言えばいいのか…。顔、体は、みんなが知ってるあの俳優だが、動きはCGによって作られたものだ。
フランスでは政府が新法律をつくり、企業が広告などで使用する全ての画像を対象に、モデルの体形を補正した場合、制作物に「レタッチされた写真」(Retouched photograph)と明記しなければならなくなった。人間らしさの復権といえる。
外見と動作が「人間にきわめて近いロボット」と「人間とまったく同じロボット」は、見る者の感情的反応に差がでる。この二つの感情的反応の差に現れる強い嫌悪感を「不気味の谷」と呼ぶ。
ミッキーマウスなどのキャラクターは、決して人間に近づこうとすることはない。アニメという楽園の中で永久に生き続けているからだ。
ここまで考えると、ヴァーチャルヒューマンの最大の役割は、人間にならないことなのではないか。人間に似てるけど、やっぱりバーチャルじゃん!とわかるクリエイティブだけが人間を安心させ、バーチャルヒューマンの生きる世界を認めることになる。
ということで、人間のタレントのみなさんは、「鬼滅の刃」がヒットしても仕事減らなかったのと同様に、ヴァーチャルヒューマンタレントに仕事を奪われることはなさそうだ。安心して良いと思う。
◆参考
この映像は、日本、アメリカ、中国でのコマーシャルです。
SK-II | ピテラ™の伝説、再び
https://youtu.be/DQcezwK7i4A
Miquela and Bella Hadid Get Surreal | CALVIN KLEIN
https://youtu.be/JuTowFf6B9I
imma x MAGNUM | TVCM 「Never Stop Playing」
https://youtu.be/FEnOqerPGxs
IKEA shares a glimpse of home life with imma: japan’s first virtual model
https://www.designboom.com/technology/ikea-home-life-with-imma-japans-first-virtual-model-09-11-2020/
バーチャルヒューマン・バーチャルインフルエンサーとは?企業の活用事例と仕組み・作り方
https://xr-hub.com/archives/23005
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