デザインの原材料がアートという問題について
アートとデザインの違いは何か?
アートから着想を得て、デザインがパクられる、ということが世界各地で起きている。
どうしてこういうことが起きるのか?
この問題を考えることは、アートとデザインの違いを考えるということになる。
デザインにはクライアントがいる。アートにはいない。敢えて言うなら、アートのクライアントは自分自身なのだろう。
デザインには、明確なゴールがある。デザイナーは勝手気ままに行先を変更できない。デザイナーは、たくさんの制約(予算・時間)の中で自由な表現を実現させなければならない。
だから、中にもパクらざるを得ない状況も発生するのだろう。だが、無から有を生み出すアーティストから言えば、盗人猛々しいという話になる。
人類の文明が進めば進むほど、世の中にたくさんのデザインが生まれていくわけで、本当に無自覚な酷似が生まれる可能性もある。だから、AIによるデザインの検索エンジンも登場した。(下記参照)
だが、一番の問題はクライアントの勉強不足だろう。デザインを発注する企業は、代理店やプロダクション、デザイナー任せにせず、アートの歴史や現代アートの潮流を理解しておく必要がある。そして、アートへのリスペクトも!
いまの時代は「なんとなく似てる」レベルでも一旦SNSで火がつくと炎上間違いなしである。
ちゃんとしましょう。
——————————-
篠原有司男の作品に酷似。「SHIBUYA BOXING ART」の顛末を追う|美術手帖
ラフォーレ原宿・広告盗用問題、代理店は酒井氏の作品は認識しつつ「模倣の意図なし」と主張
不二家のペコちゃん実はパクリだった
2020年東京五輪の公式エンブレムをめぐる盗作疑惑問題が続くなか、大会組織委員会は1日、ロゴデザインの撤回を決めた
パクリをチェックするサイトまである。