内外タイムス【福田淳の対談闊歩】 ゲスト:経済学者・元国務大臣の竹中平蔵さん

第5回のゲストは経済学者で元国務大臣の竹中平蔵さんでした。
旭日大綬章のお祝いから始まったのに、話は小泉政権の舞台裏から日本のメディア論、スポーツ、そしてエンタメの未来まで、縦横無尽に広がっていきました。
印象に残ったのは、激しいバッシングの渦中でも飄々としている竹中さんを支えてきた言葉たちです。小泉純一郎さんの「悪名は無名に勝る」、谷村新司さんの「鳥は向かい風に向かって飛び立つ」、南部靖之さんの「正正の旗、堂々の陣」。
逆風こそが浮力になる——僕自身、エンタメ業界の改革を提言した際に発言の一部だけ切り取られ悪意ある報道をされた経験があるので、この話は本当に心に沁みました。大衆全員によく思われる必要はない、間違っていないなら堂々としていればいい、と。
竹中さんは「メディアは手段にすぎず、ジャーナリズムは権力からも大衆からも独立した特別なもの。日本はそのジャーナリズムが消えている」と喝破します。署名のない記事、調査報道の不在、批判ばかりで提案がない——責任を負わない言論空間に逃げ込んでいる、と竹中さんは厳しい。
テレビ局は新聞社の意向に縛られ、プロ野球は親会社の都合で動く。経営が現場から独立していないから、プロの経営者が育たない。どちらも突き詰めれば同じ「ガバナンスの問題」だ、と。この指摘が刺さりました。
そして産業論へ。これから日本は自動車ではなく任天堂で食べていく——有形から無形へ。人気アイドルグループのパブリックビューイングが映画館を満杯にし、各地でアリーナ建設が相次ぐ——ライブと体験を軸にした新しい興行が次々と生まれています。
任天堂やセガのIPは世界から引く手あまたで、日本には強烈な追い風が吹いています。韓国政府が文化に約5000億円を投じる一方、日本政府は縦割りで半分以下。
竹中さんは最後にこう言いました。円安は悲観する材料ではなく、チャンスだと。インバウンドを生かし、日本のコンテンツと文化を世界へ堂々と「見せていく」。
40年この業界に身を置いてきて、いま改めてそう確信しています。
ぜひご覧ください。
▼YouTube版
小泉純一郎の一言からSnow Man現象まで 機能しなくなった日本メディアと新エンタメ時代
https://youtu.be/3Agu6NszOBY
▼テキスト版(全3回)
(第1回)小泉純一郎が選挙出馬に反対する妻に説いた一言
https://naigaitimes.com/society/390816/
(第2回)日本のジャーナリズムはなぜ機能しなくなったのか
https://naigaitimes.com/society/390859/
(第3回)Snow Manの映画館興行が満員、テイラー・スウィフトは東京公演のみ 変わるエンタメ業界
https://naigaitimes.com/society/390894/





