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アート展 【Rooted in the Cosmos ~An Exhibition by Tae Hue and Moeko Maeda~】 7月18日より開催

韓国のアーティストTae Hue(태허) と、日本のアーティスト前田萌子による展覧会「Rooted in the Cosmos」を、東京原宿のギャラリーで開催いたします。

宇宙を俯瞰するような静謐な視点で制作を続けるTae Hueと、祈りや自然との対話を通して生命の循環を表現する前田萌子。一見異なるアプローチを持つ二人の作品には、目に見えない大きな存在とのつながりや、私たちが生きる地球への深いまなざしが通底しています。

「Rooted in the Cosmos(宇宙に根付く)」というタイトルには、広大な宇宙の一部として存在する私たち自身の姿を重ねています。
テホと前田萌子の作品には、静けさの奥に宿る力強さと、地球や自然、そして宇宙へとつながる大きなエネルギーが息づいています。

二人の作品を通して、私たち自身もまた自然や宇宙の大きな循環の中に生きていることを感じていただければ幸いです。

【Tae Hueへの福田の思い】
あの日のルーヴルから、東京まで「Rooted in the Cosmos」

2017年12月、パリのルーヴル。

エマージングアーティストの館の片隅で、僕は彼女の作品の前から動けなくなった。韓国のアーティスト、Tae Hue(テホ)。
声をかけた。けれど彼女は韓国語しか話せず、僕も身振り手振りで必死に伝えようとしたけれど、結局うまくいかなかった。それでも、いよいよ通訳を介してちゃんと話そう──そう約束していた最終日。
その最終日、テホは見事に最優秀アーティストに選ばれた。あの会場で、彼女の才能は誰の目にも明らかだった。最優秀アーティストに選ばれ、最終日にはその授賞式が予定されていた。

ところが、その日、会場でボヤが起きた。

混乱のなかで僕たちはお互いを見失い、連絡を取り合う術さえないまま、別れることになってしまった。名前と作品だけが記憶に残って、その後、彼女とは数年間、音信不通になった。
正直、もう二度と会えないと思っていた。
ところが──僕が投資している韓国人経営者の楊くんが、彼女を見つけ出してくれたのだ。あのルーヴルの再会が、こうしてつながり直すなんて、人の縁は本当にわからない。
そこからロサンゼルスでの数回の展示を経て、ついに今回、テホの作品を初めて日本で紹介できることになった。
今回はテホ本人も来日してくれる。

彼女の作品は、近づくと気が遠くなるほど緻密な点描の集まりだ。けれど、一歩、また一歩と離れていくと、点の一つひとつが、生命になり、風景になり、地球になり、やがて宇宙になる。
同じ一枚の絵が、距離を変えるだけでミクロからマクロへ、内面から宇宙へと姿を変えていく。草原に寝転び大地の鼓動を感じているようでもあり、宇宙空間から地球を見下ろしているようでもある。
この奥行きは、彼女の制作過程を知ると腑に落ちる。

テホは制作前に5〜8時間の瞑想をする。そこからさらに10時間以上、無数の点をひたすら打ち続ける。これを約3か月、ほぼ毎日。一枚の絵に、それだけの時間と祈りが沈んでいる。

スマホで何でもアートを「消費」できる時代。でもテホの作品は、画面越しでは何も伝わらない。自分の足で距離を変え、身体で受け止めたときに初めて、本質が立ち上がってくる。
つまりこれは「見る」アートじゃない。「体験する」アートなんだ。

あのルーヴルで言葉が通じなかった彼女と、今度は東京で、作品を前に語り合えたらと思っている。僕たちが忘れかけている生命や自然、宇宙とのつながりを、静かに思い出させてくれる時間になるはずだ。

ぜひ、自分の身体で体験しにきてほしい。

【前田萌子への福田の思い】
彼女の作品は、一つの言葉から始まる。
自分の内側に浮かんだ言葉を、まずキャンバスの板に書き留める。その言葉の意味を見つめ、そこから派生する想いを重ね、最初の文字を囲むように記していく。その上にチャクラを象徴する色を重ね、さらに塩を溶かした水を何層にも塗り重ねながら、時間をかけて結晶を育てていく。
完成した作品には、言葉のエネルギー、色の循環、そして塩の浄化の力が宿る。

彼女にとって塩は、ただの素材じゃない。
幼い頃から重いアトピーに苦しんできた前田は、海辺での暮らしで症状が和らいだ経験を持つ。その後、カナダ留学中に再びひどいアトピーを発症し、目も開けられないほどになった。それでも、母の勧めで塩浴を続けるうちに、少しずつ回復していった。
塩に救われた自分。その塩への感謝と、愛。
その体験こそが、いまの制作の原点になっている。

塩は古来、浄化の象徴として人の暮らしのなかにあった。前田はその塩を使って、目には見えないエネルギーや生命の循環を可視化しようとする。
作品の表面には、無数の結晶が息づいている。光を受けるたびに表情を変えるその輝きは、やっぱり写真では伝わらない。塩の凹凸、結晶のきらめき——実物を前にして初めて見えてくるものがある。

彼女の作品は、完成した瞬間に終わらない。
言葉と色と塩、そして自然の力で育まれた作品は、空間のなかで静かに呼吸を続ける。観るための作品であると同時に、その場所に新しいエネルギーをもたらす存在でもある。

一枚の絵の前に立ち、距離を変えながら、その結晶が放つ光を、ぜひ自分の目で確かめてほしい。

■Rooted in the Cosmos概要
・会期
2026年7月18日(土)~8月9日(日)
平日  …12時~19時
土日祝 …11時~19時
※火曜日休廊

■レセプションパーティ
7月17日(金)17時~20時
事前申し込み制: info@spdy.jp  に、「お名前」と「参加希望」とご記載の上、メールをお送りください

・アーティスト:
Tae Hue(태허/テホ)
Moeko Maeda(前田萌子)

・場所:
Creative Space Akademeia 21 Harajuku
東京都渋谷区神宮前5丁目27番7号 アルボーレ神宮前1F/2F
https://creativespace.akademeia21.ac.jp/access/

【Tae Hue(태허/テホ)】
韓国出身のアーティスト。長時間にわたる瞑想を通して精神を深く研ぎ澄ませた後、作品制作を行う。1作品の完成までに数ヶ月を要し、日々の瞑想と膨大な点描によって構築される作品世界は、宇宙と生命の関係性を静かに描き出している。その作品は、遠景ではまるで宇宙から見た地球のような壮大さを持ちながら、近づくことで無数の粒子や時間の蓄積が現れる。内面世界と宇宙的視点を往復するその表現は、鑑賞者を深い静寂と没入へ導く。

【Moeko Maeda(前田萌子)】
自然との対話や祈りを通して制作を行うアーティスト。塩をはじめとする自然素材を用い、自然界の変容のプロセスを作品に取り入れながら制作を行っている。静かで有機的な作品群は、鑑賞者の感覚や呼吸をゆるやかに整え、生命の気配や自然の営みを想起させる。物質そのものが持つ力や、目に見えないエネルギーへの眼差しが作品全体に通底している。

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