大塚久美子さんと対談~社長は非合理な商売… 2人の経営者がそれでも火中の栗を拾った理由~【THE21オンライン対談・前編】

PHP研究所『THE21』で、大塚家具の元社長・大塚久美子さんと対談しました。
私の『結局、熱狂できる人がうまくいく。 タブーを恐れず成果に導く60の金言』(PHP研究所)と、大塚さんの『後継者不足時代の事業承継 当事者の視点で考える』(集英社新書)。
並べると別々のテーマの本に見えますが、話してみると根っこは同じでした。なぜ、わざわざ火中の栗を拾うのか。
事業承継の話から始まりました。大塚さんの指摘は、いきなり身も蓋もない。子どもが大企業に勤めていたり、医師や弁護士だったりするなら、そのまま働いていたほうが経済的には安定する。継げば株を取得するための借金を負い、会社の借入の保証人になり、複雑な人間関係まで引き継ぐことになる。「個人の経済合理性だけで言えば、継がない方が正解というケースは多い」。
計算すると割に合わない。それでも継ぐ人がいる。ここが面白いところです。
私が火中の栗を拾ってきた理由を自分なりに言葉にすると、「自分の存在価値の証明」でした。自分はビジネスパーソンとして本当に成立しているのか。それをいくつもの角度から試したい。本では「100戦連勝」などと言っていますが、実際にはその100倍くらい失敗しています。それでも、何もしないよりは絶対にやったほうがいい。
大塚さんの言い方はもっと静かでした。人生は損得や「楽しい・楽しくない」だけではない。大塚家具の経営時はトータルで言えば葛藤ばかりで、不幸な目に遭うことのほうが多かった。けれど、後になってどう整理するかで「価値ある時間だった」と意味付けができる。
損得は事前に計算できる。意味は後からしか決まらない。だとすれば、意味付けの権利を手放さないことが勝負なのだと思います。私が三浦友和さんの『相性』にある「死ぬときにプラスマイナスが『プラス1』だったら、それは成功の人生だ」という考えに惹かれるのも、たぶん同じ理由です。合計ではなく、最後の符号だけを見る。
対談で一番痺れたのが、大塚さんのこの一言でした。
悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する。
多くの人は、ポジティブとは自然とそうなれる性格のことだと勘違いしている、と大塚さんは言います。実際は逆で、楽観的になることのほうが難しく、努力がいる。少し油断すれば、人は簡単に悲観的になれる。しかも日本には、悲観的に考えるほうが「賢い」と見なされる文化的な雰囲気すらある。
だからこそ逆張りが要る。「希望を持つんだ、楽観的に考えるんだ」と意志を持って努力する人がいなければ、会社も社会も落ちていくばかりではないか――楽観的であることは、強い意志なのです。
まさにそれだ、と思いました。それが私の本のテーマでもあります。
記事の後半では、ビジネスの現場でその「意志」をどう熱狂につなげるかまで踏み込んでいます。
ぜひ本編をどうぞ。
▶THE21オンライン 社長は非合理な商売… 2人の経営者がそれでも火中の栗を拾った理由
https://the21.php.co.jp/detail/14818
▶ 福田淳『結局、熱狂できる人がうまくいく。 タブーを恐れず成果に導く60の金言』(PHP研究所)
https://www.amazon.co.jp/dp/4569861245
▶ 大塚久美子『後継者不足時代の事業承継 当事者の視点で考える』(集英社新書)
https://www.amazon.co.jp/dp/4087213862



