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検索で調査! 女と男、どっちがおしゃべり?

女と男、どっちがおしゃべり?
森喜朗 会長が2月3日、日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で 「女性は会議で長く話しすぎるため、女性の多い会議は時間がかかります」と発言して、世界中で炎上した。
この投稿では、森会長の品格とか辞任を迫るとかそういう話は横に置いておく。
純粋に、女と男はどちらがたくさん喋るのか気になったのて調べてみた。男性は総じて弁が立たないので、女性に言い負かされることが多く、肌感覚では女性かの方がお喋りと思っているんだけど、実際はどうなんだろう?
◆研究(1)
ジェンダー論に詳しい心理学者のキム・エルセッサー氏(Kim Elsesser) がフォーブスで書いた記事がある。
「デボラ・ジェームズとジャニス・ドレーキッチ(Deborah James and Janice Drakich) の研究者2人は、男女の話す量を比較した56件の先行研究を分析。結果、女性が男性より話す量が多いと結論づけた研究はわずか2件で、逆に男性の方が発言が多いことを示した研究は34件あった。」
しかし、この調査は1993年と古くて、この結論をもってくるために30年前の論文を引っ張り出さなければならないとすれば、科学的に説得力がなく、もっと研究事例が欲しいところだ。この記事だけを鵜呑みするわけにはいかない。
↓これが論文
◆研究(2)
カリフォルニア大学の神経科学者ローアン・ブリゼンティーン(Louann Brizendine)が、2006年に発表した「The Female Brain」(女性脳)に、1日にしゃべる語数は女性が2万語、男性は7000語で、会話における男女差は存在すると指摘した。
「女性脳の特性と行動 ──深層心理のメカニズム」
ま、これも15年前と古い調査で、前提がよくわからない。本はaudibleでダウンロードしたので聴いてみる。
◆研究(3)
東北大学大学院 生命科学研究科 山元大輔 教授の監修による分析記事では、女性の脳が男性の脳より2割ほど大きく、男の子と女の子の成長プロセスを観察してみると、女の子は男の子よりも早く言葉を話しはじめまる。そして女の子の場合、言語機能を司る脳がより早く発達するからなのである。これは科学的で面白い。
「なぜ「女の子」のほうが、言葉を早く話せるのか?
…ということで、ざっと検索してみた感じでは、女と男のどっちがお喋りかわからない。
結局、人によるのだろう。血液型占いとか、何かのパターンで物事を決め付けたがるのは人間の特性だが、そうしたパターン認識を類型化していくと、多様性を認める感性が鈍るのではないかと思う。
ただ、森会長発言の問題は、女性のお喋りが問題なのでなく、その発言の長さにより無駄に会議が長くなったというのが、差別的で、言いがかりで、男子バカなの?ってことだったのではないか、と思う。
*写真は大昔のもの。
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◆参考
仏紙「火に油を注いだ」森会長“女性蔑視”発言撤回|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト
森元首相の女性差別発言を二度と繰り返させないために 女性議員クオータ制の早期導入が不可欠だ(木村正人) – Y!ニュース