Speedy NEWS

次世代クリーンエネルギー「宇宙太陽光発電」(SSPS)のイノベーションは起きる!

地球のエネルギー政策は、大転換を必要としている。
温暖化、人口爆発に伴う電力不足が慢性化し、そこへEV化など飛躍的に電力のニーズは高まってくる。

環境を菅゛得ると火力や原発からクリーンエネルギーに移行せざるを得ない。2019年現在でのクリーンエネルギーの割合は18%まできた。

その次世代クリーンエネルギーの有力候補として、宇宙太陽光発電(SSPS)がある。
SSPSには、日本に有利な歴史がある。
京都大学の研究室が1983年から脈々と研究開発してきたのだ。

太陽光パネルを地上に設置するより、宇宙につける方が6.6倍の発電効果がある。ただ問題は、宇宙から地上に電力を運ぶのにコストがかかる。

当初の試算によると、約1.3兆円の建設コスト

宇宙での発電と送電システムの建設 約5700億円
地上集電システム建設 約2300億円
部品の輸送費 約4700億円
保守・運用費用   約340億円 / 年間

想定される建設方式は、まず地上から低軌道(地上約500キロメートル)までロケットで部品を多数回打ち上げて、軌道上で組み立ててから徐々に軌道間輸送機で地上3万6000キロメートルの静止軌道まで移動させる。

ちなみ100万キロワットの発電能力を持つSSPSとなると、2キロメートル四方の太陽光パネルが必要になる。

この中で一番の難題が「部品輸送」だ。試算ではSSPSの部品を打ち上げるロケットの回数は500回は必要とされ、現在の技術だと1回打の打ち上げ費用に約100億円かかるとされる。つまり500回打ち上げるとなると輸送費だけで5兆円かかる計算だ。

これにより、原子力と比較しても膨大なコスがかかるとNASAも手を引いた。だが、日本はこれに賭けることにした。わたしは打ち上げコストはムーアの法則で低減化すると思う。そこには、素材科学など複数のイノベーティブな技術が、あるときエクスポネンシャルな進化を遂げると思う。

過去のどのイノベーションをみても、SF的な馬鹿げた発想がすべて実現してきた。テスラなど数年前まで誰も相手にしなかったが、いまではトヨタの時価総額を抜いている。

これが実現し、月に人が住むようになったときにも、一番手っ取り早く電気を月に送電できるのが、この仕組みであることも忘れてはならない大事なポイントだ。

◆参考
カーボンゼロの「最終兵器」、日本先行の宇宙太陽光発電:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ268P30W1A120C2000000/

「馬鹿げた計画」酷評「宇宙太陽光発電」 NASAが手を引いても開発続ける「技術立国日本」の意地 – 産経ニュース
https://www.sankei.com/premium/news/150327/prm1503270001-n1.html