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建仁寺 feat. イカゲーム? 仙厓(せんがん)禅画の世界

建仁寺 feat. イカゲーム?
京都建仁寺には「○△□乃庭」という名前のお庭があり、Netflix「イカゲーム」のタイアップか!と思ったが、まるで出典が違う。
建仁寺の「○△□」は、禅宗の四大思想(地水火風)を表現している。
奥の四角い(□)井戸は“地”、真ん中の丸い(○)苔は“水”。盛られた白砂は三角形(△)になっており、“火”に見立てている。

そして、このイカゲーム的な書「○△□」は、仙厓 義梵(せんがい ぎぼん 1750年 – 1837年, 江戸時代の臨済宗古月派の禅僧、画家)が描いたものだ。現在は、出光のコレクション (出光美術館)となっている。

「○」「△」「□」という図形のみを描いたシンプルな図。左端には「扶桑最初禅窟(日本最古の禅寺)」聖福寺の仙厓が描いたとする落款を記すのみで、画中に作品解釈の手がかりとなる賛文がなく、仙厓禅画のなかでは最も難解な作品とされている。

「○」が象徴する満月のように円満な悟道の境地に至る修行の階梯を図示したとも、この世の存在すべてを3つの図形に代表させ、「大宇宙」を小画面に凝縮させたともいわれている。

一方、「イカゲーム」に出てくる招待カードやスタッフのお面の「○□△」の意味は、劇中で行われる鬼ごっこから来ている。
スタッフのお面のマークは「階級」を表している。
「○」のお面
1番位の低いスタッフ。仕事は、眠っている参加者の身分確認や、脱落者の運搬などを担当。
「△」のお面
中間の位のスタッフ。ゲームの監視、脱落者の処刑などを担当。
「□」のお面
1番位の偉いスタッフ「△」「○」のスタッフの統括を担当。
こんな歴史の不思議な符号を知った上で秋の京都を楽しむのも良いね!🦑