Speedy NEWS

セルフブランディングとしての信用価値

コロナ禍で東京から動けなくとも、沖縄のリゾート建設予定地の台風の具合もわかる。
ようやくオープンしたロサンゼルスのギャラリーの様子もわかる。
中国の役員からは、大使館の情報や街の様子も刻々と入ってくる。
情報化社会は素晴らしい!

反面、昨日見たドキュメンタリー「The Great Hack」は考えさせられた。
本作は、イギリスに本社がある選挙コンサルタント「Cambridge Analytica」がロシアと手を組んで、 SNSを巧みに操り2016年の大統領選で米国を分断させ、トランプ政権を生み出すことなった内幕を描いたものだ。
https://www.netflix.com/title/80117542

私たちは、クレジットカード使用履歴、ウェブ検索、位置情報、SNSのいいね、コンビニのセキュリティカメラなど、その全ての行動が瞬時に収集され、ニーズのある企業に売られている。
情報の買い手は、あなたの心のエモーションまで完全に把握している。
紐づけられたあなた好みのコンテンツやサービスは、繰り返しあなたのためだけに提案され続ける。

そして好みの情報提供は、ほんの序章に過ぎない。次の段階では、次第にあなたの嫌悪するもの、怒れることを助長し、あなたの思想を誘導するのだ。
知らぬ間に送り手の言いなりになって、ある偏った考えの人間にさせられているのかもしれない。自分が立派なデマ製造機になっていることさえ気がつかない。

その背景には、個人データの市場価値がスマホとSNSの発展により、大きな産業となり、なお成長余地があるものになったからだ。

国はデータの価値をきちんと理解し、我々の個人データは人権の一部であるとという前提で、エストニアのような秩序ある運用を考えるべきと思う。

IDC調査:世界ビッグデータ市場は2020年に20兆円規模に。日本は世界の約1.5%
https://www.principle-c.com/column/blog-of-kenichiro-kusuyama/idc-bigdata/#__1812297266.1599369540

エストニアの個人番号と個人データ保護の関係:個人情報を「ひとり歩き」させないために
https://www.manaboo.com/wordpress/?p=2273

「データは新しい石油である」という発想は、そもそも間違っている
https://wired.jp/2019/08/08/data-is-not-the-new-oil/
#Data_rights_are_human_rights