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パンデミックにみる未来思考 – "いま"の中に"さき"がある。 | 株式会社スピーディ

Speedy NEWS

パンデミックにみる未来思考 – “いま”の中に”さき”がある。

すべて出来事は未来へのシグナルかもしれない。

良いことも悪いこともすべて未来の自分へのサインなのではないか?そのサインにいつも気付くような五感を備えていること。この風がフォローなのか?アゲインストなのか?その意味を深く考えていけば未来は自分のものになる。

この1ヶ月あまりの間にニューヨークとロサンゼルスを行き来、改めて世界の広さと狭さを感じた。

中国武漢からはじまった新型ウィルスは、瞬く間に世界中に伝染。同じ地球なのに国ごとの政策の違いから死者数にも影響を及ぼしている。政治の仕事の中で、国民の命を守るというのが一番重い任務なのに、そのリーダーの自覚、能力によって良い施策が講じられていない国もある。

中国は発祥の地ということもあるが、その施策は素晴らしかったのでまとめたい。

中国政府は、ロックダウンから2ヶ月で封じ込めに成功。
かつて連日3千人を超えるペースで新規の感染者が増えていたが、3月19日現在、湖北省全体も武漢市も感染者ゼロになった。
ここまでの経緯をまとめると。

・武漢当局が昨年12月30日に「原因不明の肺炎患者確認」を公表。
・武漢を封鎖。(ロックダウン) * 1月23日
・町の中で移動を段階的に強化 *武漢で1千万人超、湖北省全体で約6千万人の自由を制限
・市民の外出は3日に一度に制限 *武漢市内では原則禁止
・食料などは自治組織ごとに注文をとりまとめ配達
・政府は物資や人材を集中的に投入 *食料・生活物資や医療用器材を約75万トン運び、医療関係者も4万人以上派遣 *3月10日までに実施
全住民に1日2回の体温測定を義務 *武漢のみ
・市内の体育館を改装し臨時病院を設置 *計1万2千床を確保し隔離

アメリカは、州によってバラつきはあるが、ロックダウンから外出禁止まで早かった。

カリフォルニア州政府 : レストラン、バーはすべて営業停止。ただし、持ち帰りはオッケー。
L.A. bars forced to close, restaurants go takeout-only: ‘Some of these closures might be permanent’
https://www.latimes.com/business/story/2020-03-15/coronavirus-close-los-angeles-restaurants

カリフォルニア州政府: 外出禁止ルール
Newsom Orders All Californians to Stay Home
https://nyti.ms/33yyHDd

ケイティ・ポーター議員:全ての米国人はコロナウイルス検査を無料に! https://www.newshonyaku.com/19801/

ソーシャル・ディスタンス(人と人の距離)を守ろう、という規則ができた。これは町で人と人が6フィート(1.6m)離れなければならないというもの。ちなみに、アメリカで死者を埋葬するときもアンダー6フィートといって、地面から6フィート掘ったところに棺桶を置く。人の距離感の一般的な概念かもしれない。

BBC News – Social distancing may be needed for ‘most of year’
https://www.bbc.com/news/uk-51977802

高齢者の死亡が多い病気なので、マーケットは高齢者のみのオープン時間を設けているところも多く拡大阻止に社会が一体となっているようにみえた。

2015年にビル・ゲイツが今回の事態を予言していた。
TED2015「もし次の疫病大流行(アウトブレイク)が来たら?私たちの準備はまだ出来ていない」
https://www.ted.com/talks/bill_gates_the_next_outbreak_we_re_not_ready?utm_source=twitter.com&utm_medium=social&utm_campaign=tedspread

日本は、残念ながら、すべてが中途半端。まずロックダウンをいまだにしていない。そして、せめて老人を守るような施策をとるべきだが、なぜか学校だけを閉鎖しちゃった。
感染の原因の究明も甘く、医療体制を整える手立てもお粗末。これで感染が拡大していないのは、イタリア人のようにハグもキスもしない文化。花粉によるマスク励行などが偶然効いている。

因みに武漢とロサンゼルス、ニューヨーク、東京は人口約1千万人!
アメリカと日本を交互に見て、政治がプアな国に生まれたことを心底悲しく思う。

今回の新型ウィルスに関して、いまだに治療薬もワクチンもないが、ただ言えるのは現在起きていることの中に未来の可能性が必ず隠されているということだ。そのサインを見落としてはならない。

これは、人類の人同士の戦争よりも長い歴史をもつ細菌との戦いなのである。この戦いに負け続けた人類は今回の菌も共生しなければならないかもしれない。

その一方で、新型ウィルスは皮肉なことに、医学の進歩、リモートワーク、学習の発展、人と人との関わりを考える倫理観の見直しなどに大きく貢献していると言わざるを得ないのだ。

危機の後には必ず凄いイノベーションが起きる。そのシグナルを見逃さないようにやっていこうではないか。 “いま”の中に”さき”がある。

ブランドコンサルタント 福 田  淳

 

参考記事。こちらも合わせてご一読くださいませ。

疫病からイノベーションを起こすこと!
http://spdy.jp/news/s3469/

コビットくんについて無用なパニックを起こさないための”まとめ”
http://spdy.jp/news/s3487/